京都が誇る日本三景・天橋立の見どころを解説!展望台や歩きもOK!

天橋立の全貌

寺社仏閣が多いイメージのある京都府には、自然スポットも豊富にあります。そして京都府内にある自然スポットの代表格が、宮津市の天橋立です。日本三景の1つに数えられる天橋立は展望台から眺める以外にも、生で歩いたりグランピングを楽しんだりもできます。今回は天橋立の見どころを徹底解説していきましょう。

天橋立は生で歩くと魅力を間近で感じられる!

日本三景の1つで知られる宮津市の天橋立は、旅行ブックなどの写真で見ると、高い場所から眺めているように見えるものが多いです。写真の影響からか、天橋立は眺める形でしか楽しめないと思う人もいるでしょう。

しかし実は天橋立は、松林の中に道が整備されているため、生で散策できます。天橋立を訪れたら、ぜひ生で歩いてみるのがオススメです。

天橋立は実際に歩くと何分なのか

歩く様子

天橋立が歩けるとはいえ、実際に歩いていくと、所要時間が何分なのかがになる人もいますよね。天橋立を歩いた場合の所要時間は、片道で約1時間程度です。

天橋立の総延長は南北約3.6kmである上、砂浜や松の木立に沿って遊歩道が整備されています。砂浜ではなく整備された道を歩く分、普通の観光スポットでよく見かける道を歩くような感覚で回れるでしょう。

なお天橋立の幅は20~170mとなっており、場所によってはすぐ近くに海が見えます。松林の中を海や砂浜が広がる様子を歩きながら楽しめるでしょう。ちなみに最寄り駅である天橋立駅からは、徒歩5分程度で南側の入口にたどり着けます。

自転車の場合は20分程度で着ける

自転車で走る二人

「歩いて天橋立を回るのがしんどい」という人もいますよね。歩くことに気が進まない場合は、自転車でも回れます。自転車を利用する場合の所要時間は、片道約20分程度です。

自転車は天橋立の両端にある桟橋で借りられます。3.6km先にたどり着いたところで乗り捨ての形で置いていける点が楽です。帰りは観光船を使って海路から戻ってくれば、往復で陸と海の両側から天橋立の景色を体感できるでしょう。

天橋立の南北には駐車場が多い

天橋立を実際に歩く際、車を停める場所が気になる人もいますよね。実は天橋立の南北には、多くの駐車場が設置されています。

南側の天橋立駅界隈(文殊地区)には、駅のすぐ近くにある智恩寺駐車場をはじめ、周辺にも8ヶ所と多いです。駐車場の中には100台単位で収容できる場所もあるため、混雑時でも不安が軽くなるでしょう。

北にある府中地区にも桟橋の近くに合計8ヶ所の駐車場があります。多くの駐車場は10~30台程度の収容能力である一方、元伊勢籠(こめ)神社の駐車場は150台分と広いです。

南北いずれかから天橋立を散策する場合も、駐車場が多く設置されている点は安心できるでしょう。

歩く間に見えてくる天橋立の見どころ4選

天橋立を散策していくと、途中にはさまざまな見どころが姿を現します。とくに代表的な場所が、以下の4ヶ所です。

90度回転する艶やかな橋・廻旋橋

天橋立の廻旋橋

廻旋橋は本土と天橋立の南端を繋ぐ橋で、天橋立駅や桟橋方面から歩いて最初に差し掛かります。天橋立南側の入口に当たる場所であると同時に、唯一船が外海の宮津湾と内海の阿蘇海を行き来できるところです。見かけも名所・天橋立の入口にふさわしく、赤い欄干が特徴になっています。

最大の見どころが、大型船のやってくるたびに橋が90度回転する点です。赤い欄干を備えた橋が1日約50回回転する様子は非常に珍しいため、印象的な風景が見られるでしょう。

安全かつ透明度の高い天橋立海水浴場

天橋立海水浴場
廻旋橋から少し北の方に行って右手に見えてくる海水浴場です。海水自体の透明度が非常に高く、青い松と白い砂浜の織りなす美しい景色が広がっています。また波も穏やかである上に、沖の方まで遠浅であるために小さな子どもを連れてきても安心です。

家族連れで海水浴に来ても、グループで天橋立を散策する際に立ち寄っても、十分に景色を楽しめるでしょう。

恋愛成就と不思議な手水で有名な天橋立神社

天橋立神社

天橋立海水浴場からさらに北に向かったところにある神社です。府中地区にある元伊勢籠神社と眞名井神社とともに天橋立三社に数えられます。同時に三社参り最初の神社としても有名です。

加えて神話で、イザナギがイザナミに会うために用意したはしごが倒れて天橋立になったとされているため、恋愛成就のパワースポットとしても知られています。天橋立にカップルや夫婦で訪れた際にぜひ祈願するとよいでしょう。

なお手水も、「磯清水」と呼ばれる湧き水が出ている点もポイントです。海沿いの神社で湧き出る割に塩分が含まれていないという不思議な水であるため、一度口に含んで体感してはいかがでしょうか。

伊勢神宮発祥の地である元伊勢籠神社・眞名井神社

元伊勢籠神社・眞名井神社

天橋立の北側にある府中地区で有名な神社です。伊勢神宮の御祭神・天照大神が伊勢に移される前に祀られていたため、全国にある「元伊勢」と付く神社の中でもとりわけ由緒正しいとされています。奥宮にある眞名井神社とともに、家内安全や延命長寿、縁結びのご利益があるパワースポットとして有名です。

加えて社殿には、「五色の座玉(すえたま)」と呼ばれる立派な飾りもあります。伊勢神宮以外に当神社でしか見られないため、非常に貴重な経験ができるでしょう。ほかにも眞名井神社の手水は「眞名井の霊水」と呼ばれ、芸能人やスポーツ選手も受けに訪れるほどの力強いパワーを秘めています。

天橋立観覧におすすめの展望台5選!

天橋立を見る際、展望台から全景を見たいという人もいますよね。周辺には全景を一望できる展望台が5つあります。

おすすめ展望台1:天橋立駅から徒歩で行きやすい天橋立ビューランド

天橋立ビューランド

天橋立ビューランドの観覧車

天橋立駅から最もアクセスしやすい展望台が、駅から徒歩5分程度の場所にある天橋立ビューランドです。天橋立の全景を南側から一望できる文殊山の山頂にあります。

ビューランドの展望台から見える天橋立の姿は、青い空と海が溶け合う中を飛ぶ龍のように見えることから「飛龍観」として有名です。敷地内にはサイクルカーや観覧車もあるため、家族連れなどでアトラクションを楽しみながら天橋立の雄大な姿が見られます。

おすすめ展望台2:股のぞき発祥の地で有名な傘松公園(天橋立公園)

天橋立公園

名物の股のぞき

ビューランドと並ぶ代表的な展望台が、天橋立の北側にある笠松公園(天橋立公園)です。標高130mの高台に設けられています。

展望台から見える天橋立の全景は、龍が天へ昇っていくように見えることから「昇龍観」として有名です。また高台の目の前で松林が斜め一文字に伸びていく様子から、「斜め一文字」の異名でも親しまれています。

傘松公園は天橋立の姿を見る上で定番となっている姿勢である「股のぞき」発祥の地とされる場所です。高さ40mに設けられたスカイデッキは、床がシースルーになっているため、スリルを味わいながら股のぞきで絶景を楽しめるでしょう。なおアクセスの際は、麓からケーブルカーやリフト(ロープウェイ)を使います。

おすすめ展望台3:室町時代の有名画家とミツバツツジで知られる獅子崎稲荷神社

獅子崎稲荷神社は天橋立の東側、眼下に宮津湾を望める高台にある神社です。展望台から見える天橋立の全景は、室町時代に活躍した水画家・雪舟の最高傑作『天橋立図』の姿そっくりに見えることから「雪舟観」と呼ばれています。

加えて山上へと続く鳥居や参道の周りには、ミツバツツジが多く植えられており、4月になると淡いピンクの花で染まることでも有名です。春先に訪れれば、雪舟が残した絵の構図と満開のミツバツツジを同時に楽しめるでしょう。

おすすめ展望台4:天橋立が真一文字に見える大内峠一字観公園

大内峠一字観公園

大内峠一字観公園からみた天橋立

天橋立エリアでも西に位置する大内峠に設けられた公園です。公園から見える天橋立の姿は、目の前で真一文字に見えることから「一字観」と呼ばれています。天気のよい日であれば、天橋立の向こう側に広がる宮津湾の美しい姿まで一望できるでしょう。

公園の敷地内にはコテージやテントサイトも備えてあるため、天橋立の絶景を背景にバーベキューなどのアトラクションも楽しめます。休日の天気のよい日に来てみてはいかがでしょうか。

おすすめ展望台5:桜の名所も兼ね備えた桜山展望所

天橋立駅から西へ徒歩15分のところにある、標高204mの展望台です。戦国武将・細川藤孝(幽斎)が織田信長から丹後国を与えられて宮津城を築いた際、多くの吉野桜を植えたことから、地元でも有名な桜スポットとなっています。

ビューランドなどに比べると手入れが行き届いていない分、やや本格的なハイキングにおすすめの山です。加えて春先には桜で染まるため、桜と眼下の天橋立の姿をまとめて楽しめるでしょう。

観光船で海上から天橋立を楽しもう

海の中にある天橋立の姿は、観光船に乗って海の上からも見られます。観光船は天橋立駅近くの桟橋など3ヶ所から出港しており、天橋立のダイナミックな姿を眼前で見られるでしょう。また航行中の、カモメの餌やりも観光船ならではの魅力です。

観光船の所要時間や時刻表ダイヤは

観光船は主に天橋立の桟橋と、府中地区の一の宮桟橋を結んでいます。所要時間は約12分であるものの、海上から天橋立の雄大な姿をじっくり見るにはオススメです。

時刻表ダイヤは9時台から16時台に、おおむね1時間2本で設定されています。ほかにも宮津港から天橋立桟橋を経由する便が1本です。

運賃は天橋立・一の宮間の片道で大人600円・子供300円、往復で大人1,000円・子供500円となっています。なお傘松公園のケーブルカー・リフトとの共通券もあってお得です。

観光船ではカモメにかっぱえびせんで餌やりできる

観光船に乗る際は天橋立の姿を目前で見られる以外に、海上を飛ぶカモメに餌やりもできます。天橋立観覧とともに観光船での人気アトラクションとして有名です。

カモメにあげる餌も観光船で販売されています。かっぱえびせんのミニサイズをあげる形です。ただし餌自体は、かっぱえびせんと異なり揚げてありません。ただ外見はかっぱえびせんと同じであるため、遊び心を感じながら餌をあげられるでしょう。

モーターボートコースでの周遊もオススメ!

天橋立の遊覧は、観光船以外にもモーターボートコースもあります。モーターボートの場合は観光船と同じルート以外にも、周遊コースに沿って一周するルートもある点で多彩です。すべてで5つのコースが用意されており、詳しくは以下のようになっています。

  • 阿蘇海周遊コース(所要時間10分):天橋立・一の宮発着
  • 宮津湾周遊コース(所要時間12分):天橋立・一の宮発着
  • 宮津湾周遊コース:天橋立から一の宮まで
  • 30分周遊コース:宮津または天橋立~ヨットハーバー、日置沖周遊
  • 1時間周遊コース:宮津または天橋立発着、伊根湾周遊

コースによってルートも異なるため、回ってみたいエリアも合わせてプランを決めるとよいでしょう。なおレンタサイクルとのセット商品もあるため、自転車も使って回りたい方にもオススメです。

多種多様な施設が揃っている!天橋立が誇るグランピングスポットを紹介!

風光明媚な天橋立では、キャンプなどのアウトドアも盛んに行われています。そして2010年代以降には、さまざまなグランピングスポットも開業しているため、国内でも指折りのグランピングのメッカとしても有名です。天橋立でのグランピングスポットをご紹介します。

そもそもグランピングとは!?

グランピングというアクティビティについて、聞いたことがない人もいるでしょう。グランピングとは「グラマラス(魅力的)なキャンピング」を意味します。日本では2010年代から急速にブームになってきました。

普通のキャンプと異なり、テントなどの道具や食材がはじめから用意されていたり、キャンプを楽しむための必要なサポートを受けられたりする点が特徴です。また施設によっては、コテージや温泉なども用意されているところもあります。

はじめてキャンプする人や、豊かな自然の中で豪華に過ごしたい方にオススメのアクティビティといってよいでしょう。

天橋立エリアにある魅力的なグランピングスポット5選

天橋立エリアにはグランピングを楽しむためのスポットが多くあります。とくに魅力的な場所が以下の5ヶ所です。

天橋立で代表的なグランピングスポットのグランドーム京都天橋立

天橋立から少し北に行った日置地区にあります。天橋立を代表するグランピングスポットで、眼前には海が見え、近くには森や川がある立地です。

主要なテントであるグランドームは、普通のテント以上に耐久性があり、季節や天候に関係なく快適かつゆったりとくつろげる仕様になっています。内部にはベッドやバスルームもあるため、キャンプの雰囲気とホテル並みの豪華さを同時に味わえるのも特徴です。

夜間にはキッチンカーが出店するため、バーベキューやキャンプファイヤーをドリンク片手に楽しめます。ほかにも天然温泉も備えているため、温泉でゆったりしたい人にもオススメです。ちなみに2021年3月のリニューアルで、バスルームやトイレのプライベート性が強化されるため、より女性や子どもが安心して利用できるようになります。

海沿いでグランピングをしたい人向けのブルードーム京都天橋立

グランドーム京都天橋立と同じ日置地区に設置されているグランピングスポットです。小松浜ビーチにあるため、目の前に海が見えるところでグランピングを楽しめます。

海沿いにあるグランピングのスポットらしく、テントの色も水色です。加えて内部には、プライベートの焚火スペースや温泉が備え付けてあるため、近くに見える海をバックにのんびりとバーベキューや入浴でくつろげます。

加えてすぐ近くにはマリンアクティビティの施設もあるため、釣りやクルージングなどができるのも大きな魅力でしょう。

農業体験も一緒にできるファームグランピング京都天橋立

グランドームなどから少し天橋立寄りにあるグランピングスポットです。快適で耐久性の強いテントの中にはバーベキューコーナーやお風呂もあるため、周りの目を気にすることなくゆったりとグランピングを楽しめます。各テントの立地も海が見える丘の上であるため、マリンビューが堪能できる点でもオススメです。

当施設では宿泊しながらさまざまな食体験ができます。野菜の収穫・料理の試食や薪割り体験などがあり、家族で食への理解を深められるでしょう。学校の自由研究を行う上でもオススメです。

テントが多彩な国内最大級の施設・グランピングヴィレッジHAJIME

グランドーム近くの丘にある施設で、開業が2020年7月と新しさを誇っています。テントスペースに加えて、さまざまなアクティビティの用意されている点が特徴です。

テントについては4種類用意されています。中には国内でも珍しい繭型テントや、天蓋付きベッドがあるオリジナルサファリテントは非常に個性的であるため、試してみる価値は大きいです。

アクティビティの面では、子どもが退屈しないで遊びはしゃげるアクティビティパークや、海を眺めながらお酒をたしなめるセルフバー付きのスカイテラスなどがあります。滞在中にいつでも何かを楽しめる仕掛けの多い施設です。

愛犬も一緒に連れてこられるドッググランピング京都天橋立

グランピングの際に愛犬も一緒に連れてきたい人もいますよね。愛犬家にオススメの施設がドッググランピング京都天橋立です。

施設内にはドッグピットや愛犬とくつろげるドッグコットが用意されている上に、リードなど一緒に過ごすうえで欠かせない道具も借りられます。テントも愛犬とゆったり過ごせるように広々とした中庭とウッドデッキがあるため、愛犬と一緒に心行くまで遊べるでしょう。

ほかにもペット専門の栄養士が監修した、ワンちゃん向けご飯が用意される点でも安心です。加えて愛犬の誕生日には専用のケーキも用意されます。

観覧時間など天橋立の基本情報をご紹介!

天橋立を観光する際、見て回れる時間などを知っておくと、当日に余裕のある状態で見て回れるでしょう。最後に天橋立に関する基本情報を見ていきます。

拝観時間・拝観時間目安や料金について

まず天橋立自体は自然風景であるため、自由散策OKです。また拝観に必要な料金も無料になっています。

拝観時間の目安は、天橋立を徒歩で踏破する際にかかる1時間に、傘松公園やニューランドでの見学時間や観光船での移動時間を含めれば、2・3時間あれば見て回れるでしょう。

京都駅から天橋立へのアクセスや駐車場情報

京都市から天橋立にアクセスするにはいくつかの方法があります。電車やバスなどでアクセスする方法や駐車場の情報を見ていきましょう。

京都駅から電車でアクセスする場合

京都駅から電車を利用する場合は、特急はしだて号であれば乗り換えなしで天橋立駅まで行けます。所要時間は約2時間10分で、料金は乗車券と指定席特急券の合計で4,400円です。

京都駅からバスでアクセスする場合

特急列車よりも安い料金で行きたいという人もいますよね。京都駅からは丹後海陸交通が運営する天橋立行きの高速バスも出ています。

京都駅からの所要時間は約2時間で、天橋立駅までの運賃は2,900円です。なお1日3往復が運行されています。

車でアクセスする場合・駐車場情報

最後に京都市内から車でアクセスする場合は、京都循環自動車道を利用して綾部ジャンクションを経由し天橋立インターへ向かうルートが一般的です。所要時間はおよそ1時間10分となります。

駐車場については天橋立駅周辺に多くあるために便利です。中でも駅に近い智恩寺駐車場は普通車で100台が停められます。営業時間は8:00~17:30、料金は700円です。

ほかにも天橋立駅から少し西に行った場所に、宮津市営天橋立駐車場もあります。収容台数は224台で営業時間は9:00~17:00、料金は600円です。

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