京都嵐山のシンボルである風光明媚な渡月橋の見どころをご紹介!

嵐山エリアは観光地の多い京都でも屈指の人気と風光明媚さを誇る地域として知られています。す。そして嵐山のシンボルといえるのが、エリア内を流れる大堰川に架かっている渡月橋です。非常に知名度のある渡月橋を1度は実際に行ってみたいという人も多いですよね。

今回は嵐山を代表する渡月橋の見どころをご紹介します。

嵐山のシンボル渡月橋の見どころ6選!

大堰川(おおいがわ)に架かる渡月橋は、京都の代表的な観光地である嵐山のシンボルといえる全長155mの橋です。同時に嵐山の風光明媚な風景には、欠かせない存在になっています。

渡月橋には実に多くの見どころがあり、橋を訪れるだけでも嵐山の風雅さや美しさをじっくり味わえるでしょう。

見どころ1:嵐山の風光明媚さを表す春の桜・秋の紅葉との組み合わせ

春の桜と渡月橋の画像

渡月橋最大の見どころといえば、やはり背後にある嵐山の春の桜や秋の紅葉との組み合わせです。京都関係のガイドブックやサイトに必ずといってよいほど登場します。

嵐山の桜は、後嵯峨天皇が13世紀半ばに離宮の亀山殿を造営する際、吉野(奈良県)からソメイヨシノを取り寄せて植えられたものです。山全体がピンク色に染まるため、木が目立つ渡月橋との組み合わせは心癒されるでしょう。ちなみに渡月橋を含め嵐山は、「日本のさくら100選」に選ばれるほどの名所で、3月下旬から4月上旬が見頃です。

春の桜と渡月橋の画像2

なお橋の手前にも桜が川沿いに植わっており、カメラに収めればより美しさが際立ちます。手前の桜も含めた写真などもよく観光ブックなどに掲載されるため、春に渡月橋を訪れたらぜひ一緒に撮ってみるとよいでしょう。

秋の紅葉も春の桜と同じく、嵐山を代表する風景です。桜と同じく嵐山一帯が黄色やオレンジ色に染まるさまと渡月橋の組み合わせは、まさに秋の京都を表します。なお嵐山は渡月橋から見て南西に位置する分、夕方に見られる夕日と紅葉がコラボした風景も美しいです。紅葉の見ごろは11月下旬から12月上旬になっています。

嵐山の渡月橋 秋の紅葉

見どころ2:嵐山の風流な風景の引き立て役である木製の欄干

渡月橋 木製の欄干画像

渡月橋といえば、「木製の橋」というイメージが強いですよね。しかし実際には鉄筋コンクリート製で、欄干だけが木製になっています。

渡月橋 木製の欄干画像2

しかし木製の欄干があるおかげで渡月橋は、全体的に木のぬくもりや京都ならではの落ち着いた優雅さを表す存在といえるでしょう。そして嵐山や大堰川とも美しく調和するため、京都でも代表的な風景を生み出しています。木製の欄干は、まさに嵐山の風流な風景の引き立て役です。

見どころ3:静かで落ち着いた夜のライトアップ

渡月橋 ライトアップ

夜の渡月橋もぜひ訪れるべきといえるほど価値があります。多くの観光客で賑わう昼間と正反対に、夜間の渡月橋は歩く人もまばらの静かなスポットです。

そして夜の渡月橋は、橋脚からのライトで彩られます。ライト自体はLEDですぐ上流の水力発電所の電力が使われているものです。歩く人もまばらで周りの光が程よく少ない中でライトアップされるさまは、幻想的な世界にいざなってくれるでしょう。

ちなみに夏場には、鵜飼いも行われています。平安時代に清和天皇も時代から始まった宮廷行事が起源です。鵜飼いといえば岐阜県長良川のものがイメージされがちではあるものの、嵐山の穴場イベントであるため時間に余裕があればのぞいてみるとよいでしょう。

見どころ4:冬の風物詩である嵐山花灯路

嵐山花灯路の画像

渡月橋では毎年12月中旬の17:00~20:30に、「嵐山花灯路(はなとうろ)」と呼ばれるライトアップイベントが開催されます。2020年は12月11~20日の10日間が開催期間です。

嵐山花灯路の画像2

ライトアップでは、オレンジや青色のライトを巧みに利用して嵐山の一部をも照らし出します。夜の闇に照らし出される素朴さやぬくもりを感じられる渡月橋と背後の嵐山の美しい姿は、普段の夜間ライトアップ以上に幻想的です。

嵐山花灯路の画像3

なお嵐山花灯路では、渡月橋以外にも近くにある竹林の小径などの名所でも、ライトアップが行われます(2020年の竹林の小径ライトアップは中止)。嵐山の各所を光に照らし出される中で巡ると、印象深い思い出を作れるでしょう。

嵐山花灯路の画像4

見どころ5:川から渡月橋を楽しめる保津川・大堰川(おおいがわ)での川遊び

大堰川(おおいがわ)での川遊びの画像

渡月橋は橋の上を歩いたり近くから眺めたりする以外に、川遊びでも楽しめます。渡月橋の周辺には川遊び用の乗船場が多くあり、直接申し込めば保津川・大堰川の水流から渡月橋の姿を見ることが可能です。

大堰川(おおいがわ)での川遊びの画像2

川遊びは1km上流まで行って戻ってくる内容で、船頭さんの保津峡に関する解説を聞きながら、保津峡の風景や終わりあたりで見えてくる渡月橋の姿を楽しめます。もし少人数であればボートを借りて、誰にも邪魔されない環境で川遊びをするのもオススメです。

ちなみに夏場では、すでに触れた鵜飼いを船の上から間近で見られます。鵜飼いは一般的にめったに見られないため、川の涼やかな風に当たりながら嵐山観光の思い出に眺めるのもよいでしょう。

見どころ6:周辺にも魅力的なスポットが多い

渡月橋は嵐山の中心にあるだけに、周辺には魅力的なスポットが多いです。

嵐山を借景にした庭園がある天龍寺

天龍寺

天龍寺


や、多宝塔を中心に紅葉や市街地の風景を眺められる常寂光寺(じょうじゃっこうじ)、

常寂光寺(じょうじゃっこうじ)の画像

常寂光寺


竹林の涼やかな道を眺められる竹林の小径(ちくりんのこみち)

竹林の小径(ちくりんのこみち)の画像

竹林の小径(ちくりんのこみち)


など挙げればきりがありません。

加えて嵐電嵐山駅界隈は、豆腐のソフトクリームで有名な「京豆庵(きょうずあん)」や、

京豆庵(きょうずあん)の画像

京豆庵(きょうずあん)

京豆庵(きょうずあん)の画像2 京豆庵(きょうずあん)の画像3

地鶏コロッケで有名な「嵐山たなか」など食べ歩きスポットも非常に多いです。

嵐山たなか画像

嵐山たなか

嵐山たなかの画像2
渡月橋観光に合わせて、嵐山を見たり歩いたり食べたりして味わってみるとよいでしょう。

風雅さあふれる渡月橋の歴史・豆知識をご紹介!

風雅さあふれる渡月橋

京都・嵐山のシンボルといえる渡月橋は、平安時代からずっと嵐山の美しい自然や訪れる人々を見守ってきました。嵐山とともに歩んできた渡月橋の歴史や豆知識を知っておりと、橋を渡るときもより優雅な気分になれるでしょう。

平安時代に道昌により架橋

渡月橋は平安時代の836年に弘法大師空海の弟子である僧侶・道昌によって架けられました。なお当時の橋の位置は、現在よりも100~200m程度上流です。

また開通当初は現在とは異なり、「法輪寺橋」と呼ばれていました。法輪寺は現在の橋の南側にある奈良時代に行基が開いた寺院で、架橋と同じ時期に道昌が中興をはたしています。そして渡月橋も、本来は道昌が法輪寺に参詣しやすくする目的で架けたものでした。

鎌倉時代に亀山天皇が命名

渡月橋が現在の名前になったのは鎌倉時代のことです。13世紀後半に皇位にあった亀山天皇が嵐山で舟遊びを楽しんだ際、夜空に見えた満月が橋の上を動いているように見えたため、「くまなき月の渡るに似る」と感想を述べました。天皇の感想がきっかけで、現在親しまれている「渡月橋」の名前で呼ばれるようになります。

洪水などの苦難や改築を経て嵐山のシンボルへ

渡月橋は今でこそ多くの観光客の人気を集める存在ではあるものの、長い歴史の中で何度も洪水で流されたり、応仁の乱の戦火で焼けたりとさまざまな苦難を受けてきました。とくに橋の流失については、架けられた位置が洪水の発生しやすい場所にあったことが原因です。

渡月橋が現在の形になるきっかけを与えたのは、戦国時代から江戸時代に活躍した京都の豪商・角倉了以(すみのくらりょうい)でした。彼は1606年に、京都市の北西に位置する丹波地域から京都への流通ルートとして保津川を開削するとともに、渡月橋も現在の場所に移転しました。

そして昭和初期の1934年には、現在の鉄筋コンクリート製の橋に改築されています。なお欄干の部分のみは木製のままです。

現在では嵐山を象徴する観光スポットとして、訪れる観光客が必ず立ち寄る定番の場所になっています。台風シーズンなどに渡月橋一帯で洪水が発生することはあるものの、基本的に橋が流失することはありません。2018年9月の台風21号でも橋の一部に被害が出たものの、翌月には復旧するほど被害が軽微でした。

豆知識:映画や楽曲の舞台・題材に使われる機会が多い

渡月橋は周辺の自然も含めて風光明媚なスポットであるため、しばしば映画やドラマ、楽曲などの舞台・題材に使われます。代表的なのが2017年に倉木麻衣さんが発表した『渡月橋 ~君想ふ~』で、同年公開の『名探偵コナン から紅の恋歌』の主題歌として有名です。加えて映画のエンドロールでも、最初に渡月橋が登場しています。

ほかにも渡月橋の南側にある渡月小橋でも、『必殺仕事人』シリーズなど数多くの時代劇でロケ地として使われるケースが多いです。

さまざまある渡月橋のアクセス手段を駐車場情報とともにご案内!


渡月橋に向かう際、アクセス手段が非常に気になりますよね。渡月橋へのアクセス手段はさまざまです。主に市バスと電車、タクシー・車を利用する方法があります。

バスでアクセスする場合

京都駅からバスで渡月橋に向かう方法は、市バスと京都バスの2通りです。

市バス利用の場合
烏丸口バスターミナルD3のりばから大覚寺行き28系統に乗車します。最寄りが「嵐山公園」バス停で、下車後は徒歩1分で到着です。所要時間は43分で、運賃は均一料金が適用されて230円となります。
京都バス利用の場合
「京都駅前」バス停C6のりばから72・73系統であれば嵐山までアクセス可能です。市バスと同じく「嵐山公園」バス停で下車し、徒歩1分で着けます。なお所要時間・運賃は市バスと同じです。

電車を利用する場合

電車を利用する場合は3通りの方法があります。ただいずれも経由する駅が異なるため、各ケースで詳しくご説明しましょう。

JR嵯峨野線嵯峨嵐山駅経由の場合

JR嵯峨野線嵯峨嵐山駅を経由する場合は、京都駅から嵯峨野線に乗車します。所要時間15分・運賃240円で、乗り換えなしでアクセス可能です。

嵯峨嵐山駅からは駅前の通りを右に進み、よ~じやカフェの前で左折して直進すれば、約11分で到着します。乗り換えの手間なしに行きたい方向けの方法でしょう。

嵐電(京福嵐山本線)嵐山駅経由の場合

嵐電(京福嵐山本線)の嵐山駅を経由する方法は、渡月橋まであまり歩かずにアクセスできる点で便利です。

京都駅からアクセスする場合、まず地下鉄烏丸線の国際会館方面で烏丸御池駅に向かい、東西線に乗り換えて終点の太秦天神川駅で下車します。次に徒歩すぐのところにある、嵐電天神川駅で嵐電に乗り換えて嵐山に向かうルートです。

嵐山駅に到着したら駅前の通りを左へまっすぐ進めば、5分で渡月橋に到着します。全体の所要時間は約50分、運賃は480円です。

なお嵐電嵐山駅経由の場合は、市街の中心である四条河原町から行く方法もあります。阪急京都線の京都河原町駅から西院駅に移動し、嵐電に乗り換えて嵐山駅へ行くルートです(下車後は上記と同じ)。全体の所要時間は約40分、運賃は380円となります。

阪急嵐山線嵐山駅経由の場合

阪急線の嵐山駅は渡月橋の南側にあるため、すでに触れた2つの方法と異なり南側からアクセスするルートです。四条河原町から行く方法であれば、阪急線の京都河原町駅から途中のに乗り換えるだけで比較的安くアクセスできます。

嵐山駅からは一度左へまっすぐ進み、右折してまっすぐ行けば徒歩10~15分程度で到着です。全体の所要時間は30~35分、運賃は230円になっています。嵐山公園やモンキーパーク経由でアクセスしたい人向けでしょう。

車などを利用する場合

渡月橋は周辺にいくつか駐車場があるため、車を利用してアクセスしても大丈夫です。またタクシー利用でもアクセスできます。

タクシー利用の場合は、京都駅烏丸口のタクシーのりばから乗車すると30分前後で到着です。なお運賃は約3,300円になります。複数人での利用の方がオススメでしょう。

車を利用する場合は名神高速京都南I.C.を経由し一般道を進むルートです。国道1号線や京都府道113号線を経由すると約30分で着きます。

なお渡月橋は車道も整備されているため、駐車場に停める前に車で実際に渡ってみるのもよいでしょう。橋の下を流れる川の景色が、歩いて渡る場合と異なった川の見え方を味わえます。

駐車場情報

嵐山は京都屈指の観光地に数えられるだけあり、車でアクセスする方向けの駐車場も多いです。中でもオススメの駐車場に、渡月橋の北側で嵐電嵐山駅付近の京都市営嵐山観光駐車場があります。

営業時間は8:00~17:00、利用料金は1日1,000円です。収容台数は150台分あることから、嵐山でも最大になっています。ただし紅葉シーズンなど繁忙期は終日利用できません

ほかにも阪急嵐山駅の近く、駅前の通りを右へ進んだところにある阪急嵐山駐車場も、収容台数が約70台分でオススメです。利用時間は9:00~17:00で、料金は1日1,000円となっています。嵐山観光駐車場と異なり繁忙期で利用不可になることがありませんので、繁忙期の場合や嵐山観光駐車場が空いていない場合などに利用するとよいでしょう。

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