嵐山の見える庭園が美しい!天龍寺の見どころ7選を徹底解説!

京都市内でも屈指の観光エリアである嵐山には、風光明媚な自然に抱かれた寺社仏閣が多いです。そして嵐山の寺社仏閣でも、天龍寺は美しい庭園と格式の高さで知られています。

今回は嵐山でも比較的美しく人気の高い天龍寺が誇る見どころ7つを、歴史や御朱印などとともに見ていきましょう。

庭園や雲龍図が見られる天龍寺の見どころ7選!

嵐山にある天龍寺は臨済宗天龍寺派の総本山で、京都五山で代表的な寺院です。そして境内には、曹源池庭園や法堂の雲龍図などさまざまな見どころがあります。

まずは拝観で、欠かせない見どころを7つご紹介しましょう。

天龍寺の見どころ1:境内随一の人気スポットである曹源池庭園

天龍寺の曹源池庭園

境内で最も有名なスポットとして人気があります。初代住職・夢窓疎石国師が作庭したもので、境内で唯一創建当時の姿を伝える貴重な存在です。1923年にはわが国ではじめて特別名勝・史跡に指定されました。なお池の中から、「曹源一滴(そうげんいってき)」と刻まれた石碑の見つかったことが名前の由来です。

池を中心に、周りには白砂や豊かな緑色の木々があります。さらに正面の小倉山と亀山、左側の嵐山を借景としている点も大きな特徴です。とくに秋には庭園内の木々や嵐山などが紅葉に染まるため、1年で最も美しい風景を見せてくれます。ちなみに訪れる観光客も、秋が最も多いです。

他にも池の正面には「龍門の滝」があり、2枚の巨岩で滝に見立てています。隣には鯉魚石(りぎょせき)を配置することで、鯉が滝を上り龍になったという「登竜門」の故事を表現する様は見ごたえ抜群です。

散策する以外にも、大方丈の大広間から眺めても景色を楽しめます。大広間の西側が開けており、小倉山も含めて庭園を一望できるためです。広間の柱などが額縁の役割を果たすため、美しい絵画を見ているような気分になれます。

天龍寺の見どころ2:雲龍図で有名な法堂(はっとう)

天龍寺の法堂(はっとう)内 雲龍図

境内の中心的なお堂の1つです。現在あるものは1864年の禁門の変で焼けた後、別の場所にあった雲居庵禅堂を移築する形で再建されました。

最大の見どころが天井に描かれた「雲龍図」です。1997年に加山又造氏によって描かれました。

直径9mの円にいる巨大な龍が躍動感溢れる姿になっています。周囲には雷雲を思わせる厚い雲が描かれており、今にも龍が出てきそうに見えるでしょう。加えて位置に関係なく、睨まれているように見える「八方睨み」になっているため、移動しても龍がじっと見つめてくるスリルを味わえます。

雲龍図以外に須弥(しゅみ)壇もポイントです。正面に釈迦三尊像が安置されているほか、後ろの壇には夢窓疎石国師や足利尊氏、歴代住職などの位牌があります。ちなみに内部の写真撮影が禁止である点は、あらかじめ理解されておかれてください。

天龍寺の見どころ3:襖に描かれた雲龍図や平安時代の仏像がある方丈

天龍寺の方丈

明治から大正にかけて建立された境内で最大の建物です。大方丈と小方丈からなり、大方丈が公開されています。

大方丈は美しい庭園の風景以外の魅力もある建物です。内部には本尊で平安時代後期に製作された釈迦如来坐像が安置されています。天龍寺は今まで何度も火災などに遭っているものの、釈迦如来坐像は1度も被害を受けたことがありません。奇跡と言える仏像に手を合わせてみるのもよいでしょう。

また襖にある雲龍図も、ぜひ見ていただきたい場所です。1957年に物外道人(もつがいどうじん)氏が描いたもので、とくに目玉や爪の部分からリアリティが感じられます。横のサイズも10mであるため、龍が迫ってくるような雰囲気を味わえるでしょう。

天龍寺の見どころ4:ユニークな達磨図がある庫裏

天龍寺の達磨図

台所と寺務所を兼ねる建物で、明治時代の1899年に再建されました。正面玄関から右手に奥へ進むと見えてきます。伝統的な日本家屋に見られる切妻造りながら、曲線の梁などによる独特な装飾が大きな特徴です。

見どころは正面玄関の「達磨図」で、大きなつい立てに描かれています。先代の天龍寺派管長・平田晴耕氏によるもので、赤い頭巾を付けた達磨大師のユニークな表情や太めの線が可愛らしさすら演出している作品です。なお「達磨図」は、天龍寺でいただけるお守りやクリアファイルのモチーフにもなっています。

天龍寺の見どころ5:後醍醐天皇を偲ばせる多宝殿

天龍寺の多宝殿

方丈の北西にあり、渡り廊下で繋がっています。かつて後醍醐天皇の学問所があった場所に1934年に建てられたもので、天皇の吉野行宮(あんぐう)にあった紫宸殿を模した外見が特徴です。

加えて内部には、後醍醐天皇の木像や歴代天皇の位牌もあるため、さまざまな意味で天皇を偲ぶにはオススメの場所となっています。建物の後ろには「望京の丘」があり、名前の通り京都の市街地を一望できる場所です。加えて桜やツツジ、紅葉などで彩られるため、季節を問わず美しい風景が見られます。

天龍寺の見どころ6:境内で現存最古の勅使門

天龍寺の勅使門

京福嵐山駅から歩いて最初に見えてくる門です。江戸時代の1641年に御所の明照院(みょうしょういん)から移築されました。

門自体の建築年代は関ヶ原の戦いや大坂の陣があった慶長年間で、天龍寺境内にある現存の建築物では一番古いものです。桃山時代に建てられたことから、随所に桃山文化の特徴である竜虎の彫刻などが見られます。

なお勅使門は、本来天皇の勅使を迎えるための門であるため、勅使下向の時だけ開けるようになっていました。

天龍寺の見どころ7:精進料理をいただける龍門亭(篩月<しげつ>)

曹源池庭園や方丈の南側にある天龍寺直営の精進料理のお店です。初代住職の夢窓疎石国師が選定した天龍寺十境の1つ龍門亭を再現する形で、2000年に開店しました。

年中無休で11:00~14:00に営業しています。お品書きは雪(3,300円)・月(5,500円)・花(8,000円)の3種類です。250人分の座席があるため、混雑にも十分対応できます。

なお利用には、庭園拝観券が必要です。加えて月と花をいただくには、事前に2名以上で予約します。

多くの苦難を超えてきた天龍寺の歴史や豆知識を紹介!

京都五山の代表として伝統や格式を誇る天龍寺は、さまざまな苦難を乗り越えてきた歴史があるのも大きな特徴です。天龍寺の歴史や豆知識を知れば、拝観の時間がより有意義に感じられるでしょう。

後醍醐天皇を弔うべく足利尊氏が建立

天龍寺は足利尊氏が後醍醐天皇を弔うために創建した寺院です。南北朝の動乱で敵対したものの、尊氏は天皇を尊敬し、崩御の報に接した際も深く悲しみました。

尊氏は天皇ゆかりの亀山殿(後醍醐天皇の祖父・亀山天皇が建てた離宮)の跡地を選び、有名な禅僧だった夢窓疎石(むそうそせき)を初代住職に迎えて建立しました。ちなみに「天龍寺」の名前の由来は、尊氏の弟・直義(ただよし)が、近くの保津川を金色の龍が泳ぐ夢を見たことからつけられたようです。

天龍寺船で費用調達

天龍寺を創建する際、尊氏は天龍寺船と呼ばれる貿易船で費用を調達しています。建立費用を荘園の寄進で賄うことにしたものの、南北朝時代の度重なる戦乱の影響でうまくいきませんでした。不足分を補うために中国の元王朝(元寇で有名)に貿易船を派遣して貿易を行い、得られた利益を費用に充てることにします。

中国側に警戒されるなど困難はあったものの、莫大な利益を上げた天龍寺船は帰国しました。そして天龍寺も、1345年に落成の儀式が行われます。

数多くの火災や戦乱などの影響を受ける

落成した天龍寺は足利将軍家の庇護を受けて発展し、1410年には京都五山の第一位とされました。加えて寺域は、現在の嵐山一帯に広がるほどの壮大さを誇っています。

一方で数多くの火災や戦乱などに見舞われたことでも有名です。創建された室町時代だけでも6度にわたって焼失しています。とくに6度目の焼失は、応仁の乱で戦火に巻き込まれたのが原因です。室町時代が終わってからも1596年の慶長伏見地震や、1864年の禁門の変でも大火に見舞われています。

戦乱や災害の影響を受ける中で、何度か復興も行われました。とくに豊臣秀吉や徳川家康は莫大な寄進を行い、秀吉も1585年に関白になった頃、建物の再建に貢献しています。

明治以降に現在の姿になり世界遺産へ

苦難の多かった天龍寺も明治以降は建物の再建が進みました。境内の面積は政府の上知令で10分の1になったものの、法堂の再建や方丈・庫裏の建立などが行われます。また大正時代の1923年には、境内にある曹源池庭園が初の国指定名勝・史跡に選ばれました。

昭和に入ると多宝殿や祥雲閣・甘雨亭も建てられ、現在の姿になります。そして1994年には世界文化遺産に指定され、現在では嵐山を代表する寺院として観光客の間で人気です。

天龍寺の御朱印をいただこう

多くの寺社仏閣には独特な御朱印があり、天龍寺も例外ではありません。室町時代以来の歴史を誇る天龍寺の御朱印の内容も気になるのではないでしょうか。いただける御朱印についてご紹介しましょう。

御朱印は法堂横の朱印所にて

御朱印は法堂の横、庫裏の前にある朱印所でいただけます。種類は1種類のみで、「覺王寶殿(覚王宝殿)」の墨書と、「霊亀山」(右上)と「大本山天龍寺」(左下)の印を押されているのが特徴です。なお墨書と印ともに、あらかじめスタンプ押しされた形でいただきます。

ちなみに「覚王」は、仏教の開祖であるお釈迦様を、「宝殿」は立派な寺院を意味する語です。つまり「お釈迦様をお祀りする立派なお寺」という意味になるため、天龍寺の伝統などを考えると重みを感じられるでしょう。

御朱印をいただける時間は拝観時間と同じく8:30~17:00で、必要な料金は200円です。

御朱印帳もオススメ!

御朱印以外にもオリジナルの御朱印帳もいただけます。御朱印帳の特徴は、紺色の地に天龍寺の寺紋が付いている点です。値段は1,200円で、最初のページに手書きで書かれた御朱印の分も含まれています。

なお御朱印帳を購入だけが、手書きの御朱印を入手する唯一の方法です。スタンプに比べて実際に記されている分、ありがたみを感じられるでしょう。

天龍寺の拝観情報をご案内!

嵐山の名刹である天龍寺を訪れるのであれば、拝観料金や時間などはぜひ知っておきたいですよね。天龍寺の拝観料金や時間、滞在時間の目安は以下のようになっています。

庭園拝観が基本の拝観料

まず拝観料は、庭園の拝観を基本としている仕組みです。

普通の拝観券は大人(高校生以上)500円・小中学生300円・未就学児は無料。購入すると曹源池庭園と百花苑が見られます。

大方丈・書院・多宝殿を見学する場合は、上記の金額に300円追加した金額が必要です。加えて特別拝観で法堂の雲龍図を見学する場合は、別途500円の料金が発生します。

なお天龍寺では障がい者への割引もあり、障害者手帳を提示した場合、本人と介護者1人の料金は100円引きになる仕組みです。

天龍寺の拝観時間

拝観時間も料金と同じく、場所によって異なります。境内の見学は庭園を見て回る場合は8:30~17:00に閉門です。なお受付時間は、拝観終了時刻の10分前までとなります。

大方丈など諸堂の場合は8:30~16:45です。見学は拝観終了時刻の15分前まで受け付けています。ただし天竜寺の行事などにより見学できない日もあるため、事前にチェックするとよいでしょう。

最後に法堂は9:00~16:30が拝観時間となり、拝観終了時刻の10分前まで法堂西側にある受付にて見学受け付をおこなっております。法堂は土日祝日の他、春・夏(お盆)・秋に毎日公開される特別参拝期間に見学可能です。ただ春と秋の特別参拝期間は各4ヶ月程度にも及ぶため、雲龍図を見られる機会は比較的多くなっています。

天龍寺を拝観する際の滞在時間の目安は!?

天龍寺を見て回るには、滞在時間を決めておくとよいでしょう。しかし全体を見て回るための所要時間がわからないと決めづらいですよね。

まず天龍寺最大の目玉である曹源池庭園は、夢窓疎石の作庭の痕跡や遠くに見える嵐山の風景も含めてじっくり見るのがオススメです。曹源池庭園で30~40分程度は時間を取るとよいでしょう。

次に大方丈などを見て回る場合は20~30分あれば、達磨図や襖絵、観音像などをじっくり目で楽しめます。加えて土日祝日などに法堂の雲龍図を見る場合は、10~15分程度欲しいところです。

合計すれば全体で1時間~1時間半程度あれば境内を一通り見て回れるでしょう。なお龍門亭で精進料理をいただく場合は、30分から1時間追加して1時間半から2時間半となります。

天龍寺へのアクセス

京都駅などから天龍寺に向かう際、利用するべきアクセス手段について気になりますよね。実は天龍寺へ向かう方法は、大きく分けてバスと電車、タクシー・自家用車を使う方法があります。

バス利用の場合

まずバスを利用する場合は、市バスと京都バスの2通りです。京都駅から市バスを利用する場合は11・28・93番系統で「嵐山天龍寺前」バス停が、京都バスを利用する場合は72・77番系統で「京福嵐山駅前」バス停が最寄りになります。

京都駅から各バス停までの所要時間は約40分から50分、運賃は230円です。なお各バス停から天龍寺まで徒歩1分で着きます。

電車利用の場合

次に電車を利用する場合は、JRと京福電鉄嵐山本線(嵐電)、阪急の3通りです。

JRを利用する場合は、京都駅から嵯峨野線で嵯峨嵐山駅まで乗り換えなしで行けます。所要時間は15分、運賃は240円です。嵯峨嵐山駅からは竹林方面に西へ歩きよーじやカフェの前で左折、京福嵐山駅前にて右折する道で、所要時間12分で着きます。

京福電鉄嵐山本線利用の場合は、まず京都駅から地下鉄烏丸線で烏丸御池駅に向かい東西線に乗り換えです。東西線で終点の太秦(うずまさ)天神川駅まで行った後、すぐ近くにある嵐電天神川駅で嵐電に乗り換えます。そして終点の嵐山駅で降りれば1分で到着です。所要時間は約40分・運賃は480円となります。

阪急線を利用する場合は、京都駅から地下鉄烏丸線で烏丸駅に移動し、すぐ近くの阪急四条駅で阪急京都線に乗り換えです。4駅目の桂駅に着いたら嵐山線に乗り換え、終点の阪急嵐山駅で下車します。阪急嵐山駅から天龍寺は、渡月橋経由で徒歩5分です。
京都駅からの所要時間は約30分、運賃は460円になります。

タクシー・自家用車利用の場合・駐車場情報

タクシーを利用する場合は、京都駅からの運賃が3,000~4,000円程度です。なお所要時間は、道路状況により30~50分と大きく変化します。平日午後などなるべく道路が混雑しない時間帯を選ぶのがオススメです。

車を利用する場合は名神高速の京都南インターからであれば、国道1号線・9号線・162号線・京都府道112号線利用にて約30~40分で着きます。

駐車場については天龍寺の専用駐車場があり、駐車台数が100台分、料金は1日1,000円です。なお利用時間は、拝観時間と同じく8:30~17:00となっています。嵐山エリア観光にもオススメの駐車場です。

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