京都随一の紅葉スポット永観堂(禅林寺)の見どころを紹介!

紅葉が色付く秋の京都は至るところに寺社仏閣がある分、紅葉狩りを楽しめる場所が多いです。そして京都随一の紅葉スポットに、左京区の永観堂(禅林寺)があります。

中でも11月から12月にかけて催されるライトアップは、忘れられない思い出を作るうえでうってつけです。

今回は京都一の紅葉の名所永観堂を、紅葉ライトアップを中心にご紹介します。

永観堂の紅葉ライトアップは最高の催し!

永観堂の紅葉ライトアップ1

秋になると京都市内は紅葉で赤や黄色に染まります。風光明媚な寺社仏閣が多い京都市でもひと際紅葉で有名な寺院が、左京区にある浄土宗西山禅林寺派の総本山永観堂(禅林寺)です。

永観堂境内には約3,000本の紅葉が植えられ、平安時代から多くの人々に「秋はもみじの永観堂」と讃えられてきました。とくに11月から12月にかけて行われるライトアップは言葉で表しにくいほどの美しさです。

毎年11月初旬から約1ヶ月間開催

永観堂の紅葉ライトアップは、毎年11月初旬から12月第1週までの約1ヶ月にわたって開催されます。2020年の日程は11月7日~12月6日です。

本格的に見頃となるのは11月の中旬を過ぎた頃で、20日前後には最も美しく映えるようになります。ちょうど勤労感謝の日など連休になる時期のため、ライトアップ期間で一番賑わいやすいです。

永観堂紅葉ライトアップの開催時間と料金

永観堂で催される紅葉ライトアップは、上記期間の17:30~21:00に開催されます。なお受付は20:30までです。日中の寺宝展とは入れ替わり制になっているため、昼間に拝観している場合でも、一度退出してから再入場することになります。

料金については中高生以上で600円です。御影堂や阿弥陀堂などの建物や放生池などを拝観できます。

永観堂の紅葉ライトアップで見逃せない見どころ4選!

永観堂の紅葉ライトアップを一通り見て回るのであれば、見逃せない見どころはぜひ把握しておきたいですよね。オススメの見どころは以下の4つがあります。

見どころ1: 総門から中門にかけての参道

永観堂の紅葉ライトアップ3

最初の見どころが、永観堂の山門である総門から中門にかけての参道です。門や参道の周りには多くの紅葉の木が植えられており、秋になると一気に紅葉のトンネルができます。門自体も目立つほど大きくはないため、ライトアップの最初から赤や黄色の映える通路を通る気分になれるでしょう。

なお秋の日中でも、総門から中門にかけての参道は紅葉のトンネルを感じさせる空間です。ただ日中は、ライトの代わりに日光が降り注ぐ分、別の映えた風景を楽しめます。

日中の永観堂の紅葉

見どころ2:放生池一帯は最高の風景

永観堂の紅葉ライトアップ2
永観堂の紅葉ライトアップで最大の見どころといえるのが、境内の中心にある放生池一帯です。放生池を通る際、極楽橋を一方通行で渡っていくことになります。

極楽橋からは弁天社や錦雲橋が見え、周りの紅葉が夜空のもとにライトで照らされることにて最高の風景に感じられるでしょう。加えて夜間でも池の水面に紅葉が映し出されるため、より幻想的な風景を味わえます。

なお日中に来た場合も、方丈池一帯は最高の景色を見られる場所です。弁天社や錦雲橋が正面に見える場所からのぞき込むと、お社が紅葉に包まれるようにいっそう美しく見えます。水面に映し出される紅葉も、日の光でより際立つでしょう。

永観堂の紅葉ライトアップ5

見どころ3: 多宝塔と紅葉の風景

永観堂の紅葉ライトアップ4
放生池一帯と並ぶ見どころスポットが、多宝塔と紅葉が作り出す風景です。多宝塔は境内で最も東に位置する若王子山の中腹にあります。同時に境内で、最も高い地点といえる場所です。

ライトアップでは多宝塔も照らし出されるため、放生池からはまるで艶やかな紅葉が多宝塔を持ち上げているような風景に見えます。池の水面に映る逆さ紅葉も一緒に見ると、最高の風景を味わえるでしょう。

見どころ4:紅葉の阿弥陀堂と見返り阿弥陀もオススメ

永観堂の阿弥陀堂は数ある境内の建物でもひと際おしゃれです。柱の部分が朱色で、上側は青や緑など多くの色で彩られており、ライトアップの際に紅葉とともに照らし出されます。建物の美しさと紅葉の艶やかさを同時に楽しめる一時は、忘れられない思い出になるでしょう。

阿弥陀堂の堂内には「見返り阿弥陀」と呼ばれる像が安置されています。普通の阿弥陀如来像と異なり、左側から後ろを見返している点で珍しく貴重です。平安時代に浄土の教えを広めた永観律師を助けた際の姿を表しています。秋の夜長に紅葉と美しい阿弥陀堂、見返り阿弥陀を一緒に見ると印象的です。

永観堂の紅葉ライトアップでの注意点

永観堂の紅葉ライトアップは非常に人気がある分、混雑しやすいために注意点もあります。以下の2点にあらかじめ目を通すとよいでしょう。

なるべく早い時間に並ぶのがオススメ

まず紅葉ライトアップで拝観するには、なるべく早めに並ぶのがオススメです。ライトアップ自体は17:30から受付が始まるものの、開門前から非常に大勢の人が並びます。紅葉をなるべく早めに楽しむ際、ギリギリの時間に並ぶと中に入るのに相当時間がかかるでしょう。

可能であれば16時ごろから並ぶのが無難です。ただ16時の時点でも、ある程度大勢の人が並ぶため、より早い時間に山門前に着けば早くライトアップを楽しめる可能性が高まるでしょう。

混雑状況によっては早く閉門する場合もある

また当日の混雑状況によっては、早く閉門する場合があります。境内で紅葉狩りする拝観客や後から受付待ちで並ぶ人があまりにも多いと危険も伴うため、寺院関係者が安全を考慮するためです。

以上の事情があることから、比較的混雑しにくい受付終了ギリギリの時間に出かけると逆に見られない可能性もあります。落ち着いてライトアップを楽しむためにも、受付開始時間に余裕で間に合うように出かけるのがオススメでしょう。

永観堂(禅林寺)の御朱印は種類が多い

永観堂(禅林寺)
近年では幅広い世代で御朱印集めがブームです。永観堂も平安時代以来の長い歴史をもつ寺院であるため、御朱印をいただきたい人もいますよね。オリジナル御朱印帳も含め、永観堂でいただける御朱印をご紹介しましょう。

御朱印は御詠歌も含め6種類!

永観堂で用意されている御朱印の種類は多く、御詠歌も含めればすべてで6種類です。以下のようなものが挙げられます。いずれも各300円です。

  • ご本尊である見返り阿弥陀如来の御朱印:墨書が「奉拝 顧阿弥陀如来 洛東永観堂」、押印が「西山国師十六霊場第八番」・「顧」・「永観堂禅林寺」・「大本山永観堂禅林寺」
  • 西山国師十六霊場8番の御詠歌:墨書に御詠歌(プリント済み)、押印が「西山国師十六霊場第八番」・「顧」・「永観堂禅林寺」・「大本山永観堂禅林寺」
  • 京洛六阿弥陀霊場の御朱印:墨書が「顧阿弥陀如来」、押印が「京洛六阿弥陀第二番」・「顧」・「永観堂禅林寺」・「大本山永観堂禅林寺」
  • 法然上人の御朱印:墨書が「奉拝 法然上人 総本山禅林寺」、押印が「法然上人二十五霊場 縁故本山」・「永観堂禅林寺」・「総本山永観堂禅林寺」
  • 法然上人二十五霊場御詠歌の御朱印:墨書・押印は法然上人御朱印と同じで、右ページに御詠歌
  • 南無帰依法の御朱印(京都文殊霊場):墨書が「聖衆来迎 南無帰依法 総本山永観堂禅林寺」、押印が「南無帰依法」・「文殊菩薩 総本山永観堂禅林寺(獅子に乗った文殊菩薩のデザイン)」・「総本山永観堂禅林寺」

とくに見返り阿弥陀如来を意味する「顧阿弥陀如来」の墨書が入った御朱印は、ほかの寺院ではいただけません。永観堂ならではの御朱印は、ぜひお求めになるとよいでしょう。

オリジナル御朱印帳も紅葉がモチーフ!

永観堂ではオリジナル御朱印帳もあり、紅葉の名所らしく紅葉をモチーフにした特徴になっています。

オリジナル御朱印帳は、大きく分ければ2種類です。1つは地元で製作された友禅紙にさまざまな色の紅葉を散りばめたもので、もう1つは多宝塔と紅葉が金箔で表現されています。

なお多宝塔と紅葉が配されているものは、地に色が赤色か水色です。御朱印帳は友禅紙使用のものが1,000円で、金箔使用のものが1,500円でいただけます。

御朱印や御朱印帳をいただける時間・場所

御朱印や御朱印帳は拝観を受け付けている9:00~16:00であれば授与が可能です。場所は中門をくぐって右側に行ったところにある諸堂入り口左側の朱印所になります。

基本的には御朱印帳を提示すればすぐ書いてもらえるでしょう。ただし紅葉の季節などの繁忙期は、一度御朱印帳を預けてから帰りに記入された状態で受け取ります。

永観堂(禅林寺)の拝観時間・所要時間をご案内!

永観堂(禅林寺)正門を入った場所
永観堂で紅葉や見返り阿弥陀をじっくり拝観するには、拝観時間や所要時間などを知ることが欠かせません。基本的な情報は以下の通りです。

永観堂の拝観時間・所要時間

拝観時間
永観堂の拝観時間は、1年を通じて9:00~17:00になります。なお拝観受付は16:00で終了です。年中無休で拝観できるため、長期休暇なども安心して来寺できます。
拝観の所要時間
拝観の所要時間は混雑がなくスムーズに回れれば、30~40分程度です。ただし紅葉の時期は昼間でも混雑が激しいため、1~2時間は見込んでおくのがよいでしょう。
日中で拝観しやすい時間
日中で拝観しやすい時間が、9:00~10:00か、15:00~16:00です。受付開始直後もしくは終了直前である分、拝観客の人数もほかの時間帯に比べると少なくなります。

永観堂の拝観料金はいくら

永観堂の拝観料金ですが、通常期は一般600円、小中高生が400円です。紅葉の時期に昼間に開催される寺宝展の場合は、一般1,000円、小中高生が400円になります。

障害者割引もあり、障害者手帳を提示すれば通常期の料金は本人と付添人1人は400円です。なお寺宝展でも割引を受けられます。

永観堂(禅林寺) へのアクセス


紅葉で有名な永観堂に向かう際、アクセス手段が気になりますよね。永観堂にアクセスする方法は、地下鉄や市バス、タクシー・車などがあります。

地下鉄を利用する場合

地下鉄を利用する場合は、京都駅から地下鉄烏丸線で烏丸御池駅に向かい、地下鉄東西線の蹴上(けあげ)駅で下車するルートです。蹴上駅からはねじりまんぽのトンネルを抜け、金地院の前を道なりに進めば右手に山門が見えます。

所要時間は蹴上駅まで19分、蹴上駅からは歩いて15分の合計34分です。一方運賃は260円になります。なお紅葉の時期は市バスが混みやすいため、地下鉄が一番オススメのアクセス手段でしょう。

市バスを利用する場合

市バスを利用する場合は、四条河原町を経由する5系統と、祇園や銀閣寺方面を通る100系統でアクセスできます。

5系統の場合
「南禅寺永観堂道」バス停で下車し徒歩3分。
100系統の場合
「東天王町」バス停を下車し徒歩8分です。

なお両ルートとも所要時間は約40分、運賃は230円になります。

タクシーや車を利用する場合

タクシー利用する場合は、京都駅烏丸口のタクシー乗り場から乗車し、約25分の所要時間です。運賃は約2,000円であるため、4人で利用すればワンコインで永観堂に移動できるでしょう。

車を利用する場合は、名神高速京都東I.C.か京都南I.C.から一般道を進むルートです。

京都東I.C.からの場合
京都府道143号線を蹴上駅まで進んでから府道182号線を直進、国立近代美術館の手前で右折します。突き当たりの岡崎公園にある地下駐車場に車を停め、徒歩で二条通りなどを道なりに進めば永観堂です。
京都南I.C.からの場合
国道1号線や烏丸通りなどを経由します。烏丸御池交差点で右折後、突き当たりまで進んで左折、二条通りに入り岡崎公園地下駐車場から徒歩です。
徒歩ではすでに触れたように、二条通りなどを道なりに進みます。なお両ルートとも所要時間は約30分です。

駐車場事情

永観堂には30台分停められる無料駐車場があるものの、紅葉の時期などは利用できないなど不便さがあります。使い勝手のよい駐車場が少し西にある岡崎公園地下駐車場で、収容台数は約500台分で、利用可能時間も7:30~23:00です。

料金は最初の1時間で510円、以降は30分210円発生します。1日の最大料金が1,400円であるため、3時間停めるだけで元が取れる計算です。なお紅葉の時期は激しく混み合うため、早めに来るか電車などを利用するのがオススメでしょう。

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