桜の名所・醍醐寺の見どころ9選! 歴史やライトアップも紹介!

醍醐寺

京都市中心部の南東・山科エリアにある醍醐寺は、毎年春になると桜が美しく咲き誇る名所で、豊臣秀吉も「醍醐の花見」を行ったことで有名です。同時に平安時代からの長い歴史のある寺院で、見どころもたくさんあります。

今回は京都で指折りの桜スポットである醍醐寺の見どころを、歴史やライトアップなどとともに紹介しましょう。

国宝や重要文化財に事欠かない醍醐寺の見どころ9選!

醍醐寺は京都市中心部の南東にある醍醐山(笠取山)一帯に広がる大きな寺院です。京都有数の桜の名所でも有名である上、見どころも多くあります。

オススメはすべてで9つあり、「醍醐の花見」の舞台になった三宝院や平安時代の頃からある五重塔が代表的です。

醍醐寺の見どころ1:三宝院

醍醐寺 三宝院の門

三宝院の門

三宝院は下醍醐の伽藍から見て北西にある、醍醐寺座主が居住するエリアです。元々平安時代の1115年に14世座主の勝覚僧正が建立したものの、応仁の乱で焼失しました。後に豊臣秀吉の手で再建され、有名な「醍醐の花見」も三宝院で行われています。

現在の建造物や庭園は秀吉が再建した頃のもので、国宝の表書院には長谷川等伯や石田幽汀(ゆうてい)による桃山時代の絢爛な襖絵が残されています。

一方庭園は、秀吉が醍醐の花見に合わせて自ら設計したものです。大きな池の中に島がいくつかある平安貴族の屋敷をほうふつさせる庭園は、天下の名石とされた藤戸石や趣深い三段の滝などが配されており、見ごたえ抜群です。

他にも庭園の奥には秀吉を祀る豊国大明神や、菊の御紋と豊臣家の桐紋が施された勅使門もあり、至るところに秀吉の足跡を感じさせてくれます。

醍醐寺の見どころ2:霊宝館

三宝院エリアの南側にある、醍醐寺の寺宝を展示する博物館です。醍醐天皇の崩御からちょうど1000年に当たる1930年に構想、1935年に開館しました。

すべてで約10万点にも及ぶ寺宝が収蔵され、うち8割近くに当たる約7万5千点が国宝または重要文化財の指定を受けています。すべて見られるわけではないものの、平安時代に製作された本尊の薬師三尊像(国宝)や木像五大明王像(重要文化財)など、そうそうたる仏像などがポイントです。

なお普段は、時期に合わせて見学できる建物が異なるものの、特別展示の際はすべての建物を見て回れます。文化財や仏教美術などが大好きな方にとってオススメの場所です。

醍醐寺の見どころ3:西大門(仁王門)

醍醐寺の西大門(仁王門)

下醍醐の中心と言える伽藍の正門で、1605年に豊臣秀吉の子・秀頼により再建されました。

見どころは門の両側にある重要文化財の仁王像です。元々南大門にあったものを再建の際に移転してきました。平安時代後期の1134年に製作されたもので、周囲に金網やネットがない分、すぐ近くで眺めたり写真撮影したりできます。

醍醐寺の見どころ4:清瀧宮拝殿・清瀧宮本殿

西大門をくぐって参道を進み、五重塔の手前に見えてくる建物です。醍醐寺の守護女神である清瀧権現が祀られています。

本殿は平安時代後期の1097年に上醍醐の清瀧宮拝殿から分霊する形で建てられました。戦国時代の戦乱で焼失したものの、1517年に再建されて今日にいたっています。加えて拝殿も、1599年に第80世座主・義演僧正によって建立されました。なお本殿は国の重要文化財です。

毎年桜が咲く4月1日から21日にかけて「清瀧権現桜会(さくらえ)」と呼ばれる法要が営まれ、本殿・拝殿ならではの見どころになっています。

醍醐寺の見どころ5:金堂

醍醐寺の金堂

伽藍で最も中心的な、国宝に指定されている建物です。926年に醍醐天皇の発願で建てられ、当初は「釈迦堂」と呼ばれていました。鎌倉時代と応仁の乱に焼失した後、豊臣秀吉が1598年に紀伊の湯浅から移築する形で再建しています。

内部には醍醐寺の本尊で、重要文化財に指定されている薬師如来坐像が安置されており、最大の見どころです。加えて周囲には、平安時代に製作された四天王像があり、金堂が創建された時代に思いを馳せられるでしょう。

醍醐寺の見どころ6:五重塔

金堂とともに伽藍にある国宝で、高さは38mです。同時に京都で現存する、最古の木造建築や下醍醐で唯一創建時の姿を留めている建物として貴重な存在と言えます。

下醍醐の発展に貢献した醍醐天皇を供養する意味で第61代朱雀天皇が手掛け、951年に第62代村上天皇の発願で完成に至りました。内部には弘法大師空海など真言八祖像や両界曼荼羅が描かれており、ともに国宝です。とくに空海の像は国内最古であることもあり一見の価値があります。

ほかにも屋根の上には相輪と呼ばれる飾りがあり、全体の3分の1にもなるサイズである分、どっしりと安定感をもたらす存在です。

醍醐寺の見どころ7:上醍醐の清瀧宮拝殿

上醍醐に来て、女人堂を通り過ぎた先にある建物です。醍醐寺の守護女神である清瀧権現が祀られていると同時に本宮となっています。

建立時期は室町時代で、平安貴族の屋敷に見られる寝殿造りを取り入れられているのが特徴です。加えて建物の前面が、清水寺と同じように崖の先にまたがっている懸造りになっています。

醍醐寺の見どころ8:薬師堂

清瀧宮拝殿からさらに進んだ、上醍醐の中心に位置する建物です。平安時代の913年に醍醐天皇が願う形で建立されました。

境内でも五重塔とともに創建当時の姿を留める貴重な存在で、全体的に水平でバランスを感じられる平安時代当時の建築様式を今に伝えています。内部には入れませんが、外側からじっくり眺めるだけでも900年以上の伝統を感じられるでしょう。

醍醐寺の見どころ9:境内各所の桜

醍醐寺を語る上で境内各所にある桜の存在は欠かせません。秀吉の「醍醐の花見」をきっかけに植えられるようになり、現在では全体で約1000本の桜が見られます。種類もカワヅザクラやヤマザクラ、しだれ桜などとさまざまです。加えて花見も、3月下旬から4月中旬の3週間にわたって楽しめます。

境内きっての桜スポットとして「醍醐の花見」にゆかりのある三宝院庭園をはじめ、三宝院隣の憲深林苑、西大門から伸びる参道、霊宝館などがあります。とくに三宝院の大紅しだれ桜や憲深林苑の河津桜、霊宝館の醍醐大しだれ桜などは圧巻です。

加えて4月第2日曜には、「醍醐の花見」を再現した豊太閤花見行列も開催されます。豪華絢爛なさまが特徴であるため、満開の桜とともにじっくり眺めてみるのもオススメです。

醍醐寺はライトアップも見ごたえ抜群!

醍醐寺は昼間に来ても1年中美しい風景を楽しめます。同時に秋などにもライトアップが行われるため、夜に映し出される紅葉や建物を見に来るのもオススメです。

醍醐寺 ライトアップ

紅葉を存分に楽しめる秋のライトアップ

醍醐寺 秋のライトアップ仁王門

醍醐寺 秋のライトアップ

醍醐寺のライトアップは秋に行われるものが有名です。紅葉が見頃を迎える11月中旬から12月上旬にかけて開催され、下醍醐の伽藍が会場です。

夜間特別拝観として行い、開催時刻は18:00~20:50で、20:10まで受け付けています。料金は1,000円で、他に早めに入場できる拝観券(1,300円)や、早めに入場できて甘酒も付く拝観券(1,600円)も狙い目です。

会場では見頃の紅葉だけではなく、五重塔なども照らし出されるため見逃せません。なお法話付きの特別法要や、地元アーティストによるコンサートも行われる点もポイントです。

夜桜を楽しめる春のライトアップはレア!

実は春にも夜桜を楽しめるライトアップがあります。秋のものに比べて参加条件が決まっているため、レアな存在です。

JR東海が発行する「そうだ京都、行こう」エクスプレスカードの会員であることが参加条件となっています。三宝院拝観受付でカードを提示すれば、会員1人以外に付添人3人までが入場可能です。なお料金は1,500円で、現金払いとなります。

ライトアップ自体の開催時間は18:00~19:00で、三宝院や下伽藍を自由に歩き回りながら夜桜を愛でてもらう内容です。合わせて金堂では法要も2回開催されます。

境内でとくに桜が多い三宝院や、下伽藍で照らし出される夜桜は圧巻です。参加条件に制限はあるものの、狙えるのであればぜひ狙ってみてください。

平安時代から続く醍醐寺の歴史・豆知識!

醍醐寺は平安時代から続く長い歴史を持っています。境内を周るのであれば、歴史や豆知識を知っておくと便利です。

聖宝理源大師が上醍醐に開山

真言宗の聖宝理源大師(空海の孫弟子)が、874年に笠取山に准胝観音と如意輪観音のお祀りするお堂を建立したのが醍醐寺の歴史の始まりです。

言い伝えによれば、大師が笠取山を登った折、1人の老人が湧き水を飲み「醍醐味なるかな」と絶賛していました。大師が寺院建立を申し出ると、老人は地元の神である横尾大明神に姿を変え、未来永劫笠取山一帯を守ると言い残しました。

大師は大明神が残した「醍醐味」の言葉から、山の名前を「醍醐山」、寺院名を「醍醐寺」にしたとされています。

醍醐天皇などが下醍醐も整備

境内の有名なスポットは醍醐山の麓に多いです。山麓にある寺域の整備に大きく貢献したのが、第60代醍醐天皇です。

聖宝理源大師が皇族出身(天智天皇の末裔)であることもあり、907年に天皇は醍醐寺を自らの祈願寺にします。そして山の麓にも、金堂や五重塔などを中心とする下醍醐の伽藍が整備されるようになりました。

なお天皇の名前も、境内にあった御陵の存在が由来です。また五重塔も930年に天皇が崩御した後、彼の供養を願って建てられました。

戦乱を経て秀吉が再興

皇室の庇護で大きく発展を遂げた醍醐寺も、中世になると戦乱の影響を受けるようになります。とくに1467年から11年に及んだ応仁の乱により、境内の中心である五重塔以外の建物はすべて失われ、下醍醐が荒れ果てたほどです。

荒廃著しかった醍醐寺も、天下を統一した豊臣秀吉の手により美しく復興します。金堂や三宝院などの中心的な建物・寺域を復興し、往時の栄華を取り戻すべく尽力しました。

また秀吉は最晩年の1598年春、息子の秀頼らを伴い「醍醐の花見」を行います。現在境内に多く植えられている桜も花見に合わせて植えられたため、醍醐寺が「花の醍醐」として知られるきっかけも秀吉によるものです。

廃仏毀釈を超え世界遺産に認定

秀吉が亡くなった後の江戸時代でも、醍醐寺は引き続き山岳修行の一大霊場として栄えていきました。しかし明治時代になると、仏教排斥を唱える廃仏毀釈運動や、政府が上地令で寺社が持っていた広大な土地の没収を行ったことで醍醐寺は再び苦難に見舞われます。

上地令で多くの子院を失ったことにより、財政面で苦境に立たされました。しかし財政的に苦しくても、長く守ってきた仏像などの寺宝を手放さないようにさまざまな工夫を凝らします。おかげで今もなお多くの寺宝が残っており、訪れる人々は霊宝館などで貴重な文化財を目にできる状態です。

1994年には「古都京都の文化財」の構成遺産として世界文化遺産に登録されました。世界的に文化的価値を認められた醍醐寺には、桜の時期を中心に国内外から多くの観光客が訪れています。

醍醐寺の御朱印を紹介!

醍醐寺には色々な御朱印があるため、とくに御朱印集めが趣味という人にとってオススメです。醍醐寺の御朱印について紹介します。加えて御朱印帳も一緒に見ていきましょう。

観音堂では5種類

御朱印は全6種類で、ほとんどが伽藍にある観音堂でいただけます。授与料は300円で、拝観時間内であればいつでも大丈夫です。

観音堂でいただけるものは以下のようになっています。

  • 醍醐寺本尊・薬師如来
  • 西国三十三所観音霊場第11番札所・准胝観音
  • 近畿36不動尊霊場第23番札所・五大力尊
  • 西国薬師霊場第39番札所・薬師如来
  • 役行者霊蹟札所・神変大菩薩
なお「五大力尊」は、醍醐寺に祀られている五大明王のことで、毎年2月23日に無病息災を願って開催される五大力さんが有名です。

三宝院は「慈氏殿」

一方三宝院では「慈氏殿」の御朱印がいただけます。「慈氏殿」は弥勒菩薩のことで、実際に三宝院では、鎌倉時代に製作された弥勒菩薩座像が安置されています。

なお三宝院の御朱印も、受付の時間・料金は観音堂と同じです。加えて観音堂の御朱印はいただけません。

オリジナル御朱印帳もお忘れなく!

醍醐寺にはオリジナル御朱印帳もあります。桜の咲き誇る五重塔を描かれているのが大きな特徴で、いかにも醍醐寺らしさを表現したものです。なお裏面には、金の糸で豊臣家ゆかりの七五の桐と「総本山醍醐寺」が刺繍されています。地が水色または紫色の2種類があり、料金は1,700円です。

醍醐寺拝観の基本情報

醍醐寺を観光するには、拝観時の基本情報をいろいろ知っておくのがオススメでしょう。拝観料や拝観時間などは以下のようになっています。

拝観料

醍醐寺の拝観料は下醍醐と上醍醐とで別々です。

  • 下醍醐の場合
三宝院庭園と伽藍の分が大人1,000円・中高生700円で、小学生以下は無料になっています。なお三宝院庭園内にある御殿の特別拝観や、霊宝館本館・平成館特別展示では別途各500円必要です。

  • 上醍醐の場合
入山料のみで、大人600円・中高生400円、小学生以下無料となっています。下醍醐の拝観券を持参した場合は100円引きです。

※ちなみに障害者割引もあり、障害者証明を提示すれば、すべてのエリアで本人と付添人1人が無料になります。

春は拝観料が変更に

3月20日からゴールデンウィークまでの期間は拝観料が変更となるため注意が必要です。

三宝院庭園・伽藍・霊宝館庭園を見られる拝観券が大人1,500円・中高生1,000円、小学生以下無料になります。

なお三宝院御殿など、別途料金が発生するエリアについては通常期と同じです。

拝観時間

醍醐寺の拝観時間も下醍醐と上醍醐とで別々です。

  • 下醍醐
9:00~17:00となっています。

12月第1日曜の翌日から2月末までは拝観終了時間が30分繰り上がって16:30までです。入門受付時間拝観終了時間の30分までと決められています。

  • 上醍醐
入山時間が9:00~15:00です。

12月第1日曜の翌日から2月末までは1時間繰り上がって14:00までとなります。上醍醐の入山時間は比較的短いため、1日で上醍醐まで拝観したい場合は時間への注意が必要です。

滞在時間

醍醐山一帯に広がる醍醐寺を拝観するには、滞在時間の目安を知っておくと当日の予定がイメージしやすくなります。

下醍醐の場合

下醍醐のみを拝観する場合は、三宝院と霊宝館、伽藍で各20~30分として、合計1時間~1時間半と見ればよいでしょう。ただし桜の季節には混み合うため、より余裕を持った時間設定が大切です。

上醍醐も周る場合

上醍醐まで見学する場合は途中で登山道を進むため、まず移動だけで片道1時間(往復2時間)必要になります。そして上醍醐の見学時間も1時間ほどかかるため、合計3時間と考えればよいでしょう。

下醍醐と上醍醐をすべて廻るには4時間から4時間半程度となります。途中での山道が体力や体調によって時間が変化するため、1日がかりで予定を組むのがオススメです。

醍醐寺へのアクセス情報

京都有数の名所である醍醐寺に向かう際、アクセスの方法が気になりますよね。醍醐寺へのアクセス手段には電車とバス、タクシー・自家用車の3通りがあります。

電車を利用する場合

電車を利用する場合は、京都駅からJR琵琶湖線(東海道本線)で隣の山科駅に向かい、京都市営地下鉄東西線で4つ目の醍醐駅で下車します。醍醐駅からは徒歩10分です。

また京都駅からJR奈良線六地蔵駅まで移動する方法もあります。六地蔵駅から地下鉄東西線醍醐駅へは2駅です。所要時間と運賃は、山科駅経由の場合が約25分・450円、六地蔵駅経由の場合が約33分・420円となります。

バスを利用する場合

次にバスを利用する場合は、京都駅八条口(南口)からであれば京阪バスの京都醍醐寺ラインが最も便利です。所要時間約30分・運賃280円で「醍醐寺」バス停まで乗り換えなしで行けます。

山科駅や六地蔵駅からでも「醍醐寺前」バス停に向かう便があるため便利です。山科駅からの所要時間・運賃は約20分・220円、六地蔵駅からの所要時間は約15分・220円となっています。

タクシー・車を利用する場合と駐車場情報

京都駅からタクシーを利用する場合は、所要時間約35分・運賃が約4,000円です。複数人や悪天候などの場合にオススメでしょう。

車利用の場合は、阪神高速京都線山科インターから約15分、名神高速京都東インターから約20分、京滋バイパス宇治東インターから約30分です。山科インターからの場合はすぐに新大石道で右折し、京都府道35・36号線経由で着けます。

また京都東インターからの場合は国道1号線・京都府道35・36号線、宇治東インターからであれば京都府道7・36号線経由です。

【駐車場について】

醍醐寺には約100台分の駐車場があり、拝観時間に合わせて利用できます。料金は5時間まで1,000円です。ただし花見や紅葉の季節などは混雑しやすく、周辺にコインパーキングなどもあまりないため、地下鉄やバスを利用するとよいでしょう。

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